抵当権抹消登記の記録


登記の"と"の字も知らないど素人が自分でやってみた抵当権抹消登記に関する記録です。
やってみると以外に簡単でびっくりしました。
自分自身の記録の意味でまとめたものですが、これからやってみようと思う人に少しくらい役立つかもしれないので公開しました。

私の家に設定されていた抵当権


私の家は木造二階立ての一軒家。購入時に住宅金融公庫(以下、公庫)と年金住宅福祉協会(以下、年金)からお金を借りました。
ですから公庫と年金がそれぞれ抵当権を設定していました。

また、頭金は私と嫁が出し合ったので、権利者は私と嫁の二人になっています。


抵当権抹消登記の記録


▽2009年2月某日

100年に一度と言われる大不況で「今年はボーナスなし」と会社から言われました。
幸い貯金があったので「ローンが返せない」という状況に陥ることは考えませんでしたが、これを機会にローンを完済できないか検討することにしました。

ローン残高と貯蓄状況と今後数年間に発生する出費を勘案した結果、なんとか完済可能と判断しました。

次に会社を休み事ができるタイミングで手続きを行う事にしました。


▽2009年3月12日(木)

会社の休暇を取得して繰り上げ返済の手続きを行いました。

まず年金(年金住宅福祉協会)に電話してローン完済を申し入れます。簡単に受け付けてくれ「振り込み書類」を送付するので、期日までに振り込むように言われました。

次に公庫(住宅金融公庫)の手続き。
窓口業務を行っている三井住友銀行に行き、ローン完済を申し入れます。ローン窓口でいろいろと説明を受け、書類にサインして完了。実際には3月30日(月)にローン残高全額が引き落とされる事になりました。

ここで初めて抵当権の抹消登記を自分の負担で行う事を知らされました。完済すればローン会社が抹消してくれると思っていたんです。甘かったです。

説明では、三井住友銀行と提携している司法書士事務所に、抵当権抹消登記を委任する事もできるし、自分で登記する、もしくは、自分で司法書士に依頼する事もできるとの事でした。

その場で決定しなくても、返済完了後に「抵当権抹消登記をどうしますか?」と三井住友銀行から問い合わせ書類が届くので、それまで考えておくことにしました。


▽2009年3月30日(月)

公庫(住宅金融公庫)の自動引き落とし完了しました。(万歳!)


▽2009年4月8日(水)

年金(年金住宅福祉協会)の振り込み手続き完了(万歳!)


▽2009年4月12日(日)

公庫(住宅金融公庫)の窓口銀行である三井住友銀行と年金(年金住宅福祉協会)から届いた抵当権抹消登記に関する資料を並べて、どうやって抵当権抹消登記を行うか検討するしました。
選択肢は以下の5つです

それぞれの案に必要な費用を考えてみました。
公庫(三井住友銀行)から来た書類には登記手数料14,430円とあり、年金から来た書類には登記手数料25,000円とあります。
つまりA案は39,430円です。

公庫と年金の両方に電話して、「もう別のローン会社が抵当権を設定している。それも併せて抹消登記を依頼したいが可能かどうか?、可能であれば費用はどうなるか?」を確認しました。

年金からは可能で追加費用1万円と言われました。
公庫(三井住友銀行)は、提携している司法書士事務所に問い合わせて欲しいとの回答でした。ただその話のなかで、「自分で法務局に行けば4,000円。法務局には相談コーナーがあるので難しくない」とのアドバイスを頂きました。

これにより、B案は金額不明、C案は35,000円、E案は4,000円+法務局までの交通費ということが解りました。

ネットで司法書士による登記費用を調べてみました。最安値が1登記4,400円でした。つまりD案は8,800円でした。

自分で抵当権抹消登記をする場合を調べたところ、2回法務局に行く必要があるとのことでした。法務局は土日は受け付けていませんが、朝は8時30分から手続きを受けてくれるので、フレックス出勤で会社を休まずに済みそうです。
また法務局への電車賃は片道290円なので二往復で1,160円です。


<抵当権抹消方法のまとめ>
内容金額
A案公庫と年金がそれぞれ紹介してくれる司法書士に依頼する39,430円
B案公庫が紹介してくれる司法書士に、年金の抵当権抹消も併せて依頼する金額不明
C案年金が紹介してくれる司法書士kに、公庫の抵当権抹消も併せて依頼する35,000円
D案自分で司法書士を探して、年金、公庫両方の抵当権抹消を依頼する8,800円
E案自分で抵当権抹消登記の書類を作成して法務局に行き手続きする4,000円+1,160円=5,160円

いろいろと考えましたが、金額が一番安いE案にしました。電話した時の「手続きは法務局の相談コーナーで質問できるから簡単」との情報も後押しになりました。

そこで公庫と年金から届いた資料の返信用紙に、「自分で登記手続きをするので、関連書類を送付して欲しい」とのチェックをつけて送り返しました。


▽2009年4月末日
年金と公庫のそれぞれから抵当権抹消用の資料が送付されてきました。


▽2009年5月10日(日)

抵当権抹消登記の申請書を作成しました。

法務局のホームページには不動産登記申請書をパソコンで作成するためのテンプレートが用意されていますので、まずそれをダウンロードしました。
法務局の不動産登記のテンプレートはこちら → クリック
上記ページの「8.抵当権抹消登記申請書」がそうです。

ダウンロードしたファイルを開いてみると、最初の方は登記所からのお願いや申請書の書式の解説が書かれていて、最終ページに申請書がありました。
書式の解説を読みながら記入しましたが、「?」と思った点を列挙しておきます。


  1. 登記の目的
    ここには、「○番抵当権抹消」と書くのですが、この○番で困りました。私が持っている資料の中で、抵当権が設定された時の登記簿謄本に、抵当権番号の記載がありました。これを見ると、土地は3番目(公庫)と4番目(年金)、建物は1番目(公庫)と2番目(年金)に抵当権が設定されていました。
    つまり土地と建物で番号が違うのです。その時には「抵当権抹消(順位番号後記のとおり)」としなさいとの解説がありましたので、その通りにしました。


  2. 権利者
    前述したとおり、家は私と嫁の二人が権利者となっています。よってこの抹消登記申請書の権利者にも私の嫁の二人の名前を書きました。
    また住所は郵便の住所ではなくて、登記簿の住所を書きました。


  3. 義務者
    ここにはサンプルでは銀行の代表取締役の名前が書かれています。私の場合は公庫と年金の代表者の名前を書きました。

    → これは申請時に間違いであると指摘されて、修正しました。


  4. 申請人兼義務者代理人
    ここには申請する人の名前、つまり私の名前を書きました。
    ここの住所も住所は郵便の住所ではなくて、登記簿の住所を書きました。電話番号は携帯の番号を書きました。


  5. 不動産の表示
    登記簿謄本をそのまま転記しました。数字も漢字(1=壱、2=弐、3=参)で書きました。また地番・家屋番号の後に「○○○番(順位参番)」というかたちで、抵当権番号を記載しました。

    → 申請時に抵当権番号が間違いであると指摘されて、修正しました。


  6. その他
    登記所からのお願いに「申請書は添付資料と一緒に左綴じにして提出してください。」との記述がありますが、私は間違っていると困ると思い何もせずに法務局に行きました。


▽2009年5月14日(木)

フレックス出勤にして所轄の法務局に行きました。
持ち物は以下の通りです
法務局ホームページで8時30分から受け付けてくれるとありましたので、25分頃に到着し、早速相談コーナーに行きます。
すると相談コーナーは9時からの表示が ・・・ orz

エントリーシートに自分の名前を書いて待合場所で30分間時間を潰し、9時になって名前を呼ばれました。
ちょっとドキドキしながら、おじさんには以下の事を伝えて、申請書と公庫・年金から届いた資料一式を渡しました。

おじさんは慣れた手つきでチェックしてくれます。間違いは3ヶ所でした

  1. 抵当権番号が間違っていました。私が参考にした登記簿謄本は登記簿がオンライン化される前の古いものでした。オンライン化した時点で有効な抵当権だけにしたとの事で抵当権番号が違っていました。

  2. 義務者には年金・公庫の代表者の名前を書きましたが、ここにはそれぞれから届いた委任状に書かれている名前を書く必要があるとこ事でした。公庫の委任状には代表者と違う方の名前が書かれていました(代行者の司法書士の先生の名前だったと思います)ので、修正しました。

  3. 年金から届いた委任状に「不動産の表記が無い」との事で手書きで追記しました。後で確認すると年金から届いた説明資料にも、不動産の表記を手書きするように説明されていました。

上記を手書きで修正後、おじさんの指示で別窓口に行き2000円の印紙を2枚購入して渡します。あとはおじさんが印紙を貼って、ホッチキスで止めて、必要な箇所に印鑑を押してくれました。

それを持って提出窓口に行って手渡して終了です。
もし問題があれば電話で連絡します。電話が無ければ、5月18日(月)には登記が完了するとの事でした。5月19日(火)以降に登記証明を取りに来るように言われて、法務局を後にしました。

法務局を出た時間は9時20分。たった20分で手続きが完了しました。


▽2009年5月20日(水)

2009年5月14日(木)に提出してからは、法務局から連絡があるかもしれないとドキドキしながら過ごしていましたが、電話は掛かってきませんでした。

この日の8時30分に再度法務局を訪れました。今日は相談コーナーに行かずに窓口に直行。先日渡された番号札を提出するとすぐ登記証明書を手渡してくれました。

証明書は一つの登記申請に対して2枚ありました。
「どうして2枚あるんですか?」って質問すると「抵当権を設定していた会社用(私の場合は公庫と年金)とあなた用」ですとの事。

公庫と年金からは登記証明書を送付するようにとは言われてないので、私が2枚とも保管しておくことにしました。

この日、法務局を出たのは8時40分。わずか10分足らずしか法務局にいませんでした。


まとめ

住宅ローンを完済して、抵当権の抹消を自分の費用でする事を初めて知り、検討の結局、自分で法務局に出向く事になりました。
やってみると難しい事は何もなく、これなら高い手数料を支払う必要は無いと思いました。

私は一応、申請書を作って行きましたが、法務局の相談コーナーには申請書のひな形もおいてありましたので、きっと銀行からの資料だけを持って、いきなり相談コーナーに行っても大丈夫だったと思います。

しかし法務局が遠方にある方は、2回行く必要があるので大変でしょうし、交通費も馬鹿にならないと思うので、安い司法書士事務所を探して依頼する方がよいかもしれません。

もう私は住宅ローンの重荷を背負う気はないので、抵当権の抹消をする事もないと思います。その意味では一生に一回の体験が出来てよかったと思っております。

この拙いレポートがこれから抵当権を抹消する人の役に立てば嬉しいです。


終わり


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